Églantine (1972)
待ちに待った夏休み
レオポル少年は宝物のチェロをかかえて田舎に帰ってきた
大好きな優しい祖母や、いとこのポリーヌとすごす夢のような日々が始まる
しかし秋の訪れは、悲しい別れの始まりでもあった…
あの幸せは、もうかえってこない
過ぎ去りし日の想い出を胸に、レオポル少年が奏でる
愛と哀しみのセレナーデ
フランスのジャン・クロード・ブリアリの初監督作品
20世紀初頭のフランスの田園を舞台に、いとことの幼い恋、祖母の死、家族の分裂などのできことを通して成長していく少年の姿を繊細なタッチで暖かく描く
印象派の絵画のように美しい田園風景や叙情的な音楽に彩られたこの作品は、まさに「心の映画」として長く記憶にとどめられるべき作品である
この映画の魅力は、突然死んでしまったおばあちゃんのお墓の前でチェロを演奏するというラストシーンに集結していると思う
霧がかかった墓地を、チェロを片手に歩いていくレオポル少年の姿は、なんというか、しみじみした
あと、レオポル少年のセクシーな服装もこの映画の魅力
レオポル少年の上品な身だしなみを鑑賞出来るだけでも十分価値のある映画!
ただ、その墓地での演奏シーンを迎えるまでの、おばあちゃんとともに過ごしたレオポル少年の夏休みの日々は、見てて若干退屈だった
大きな感動を与えてくれた「プロヴァンス物語」のマルセル少年の夏休みとの違いはなんだろう
この映画にはなにか物足りなさを感じた
お墓の前でのチェロ演奏の最中にエンドロールが流れ始めたときは「これで終わり!?」と不意をつかれる形となった
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